StartVentureFestival セッションログ第2弾
ー 新卒でベンチャーに就職し、経営に関わる方法

Moderator 株式株式LITALICO 中俣博之 (以下苗字のみで表記)
Panelist 株式会社ディー・エヌ・エー 赤川隼一 (以下苗字のみで表記)
Panelist 株式株式じげん 海野慧 (以下苗字のみで表記)
Panelist 株式株式クラウドワークス 成田修造 (以下苗字のみで表記)

本日最後の登壇ということで、ゆったりビールを飲みながらの自己紹介で始まった本セッション。ちなみに、じげんの海野氏が本日誕生日ということで「皆さん僕の誕生日のために集まっていただきありがとうございます」というお決まりの挨拶で場を和ませていた(笑)

3名が各々入社したタイミングの人数

赤川(DeNA)
180人
海野(じげん)
10人
成田(クラウドワークス)
3人

プレーヤーからマネージャーになった時の話

赤川(DeNA)

最初、広告営業として入り「君の営業成績がそのままIR、ひいては株価に反映するから頑張ってくれ」と言われる環境で働くもなかなか成果が出ない中、モバゲー事業が始まり、TGSにて大量に名刺交換をした頃から、成果が出始めマネージャーになった。なりたての頃は、DやH出身のプレイヤーに対して「なぜ数字がでないのか?」といった生意気もありチームが崩れた時期もあったが、とにかく自分は結果を出したいと思いを伝えるやり方にシフトしていた結果チームとしての成果もあがりはじめた。

中俣(LITALICO)

そもそもなぜ、やる気がない状態で入社したのに、そのタイミングでモチベーションをあげて取り組みたのか。

赤川(DeNA)

元々3年くらいでやめて音楽で生きていこうかと思っていたが、目標を定められ、がむしゃらにその数字を達成するということが思っていた以上にエキサイティングだった。ダサいことをしたくない。負けたくないという精神で奮起していた。


海野(じげん)

親の影響などもあり、そもそも自分の裁量や責任を持てる環境で仕事したかったから、最初は寄せ集めなメンバーであったじげん(の前身の会社)に入社した。最初は、壷をパワープレイで売っているような状態だったが、いろいろな試行錯誤を3年ほど繰り返し、段々成果が出始めたタイミングでマネージャーとなった。


成田(クラウドワークス)

マネージメントする立場となって変わったことは、目線が1人の視点から会社の視点に切り替わったこと。1年社長を経験し、成果がでないとどんどんすり減っていくことを体験していたからこそ、その大切さがよく分かった。

赤川(DeNA)

1日の大半をすごす”仕事”をきっちり自分事化すると人生のハッピー度はあがる!

マネージャーから役員になった時の話

赤川(DeNA)

元々役員になりたいといった気持ちもってた?

海野(じげん)

全然持ってなかった。

赤川(DeNA)

むしろもっと面白いことやりたいと思っていただけで、会社が押し上げてくれた。

中俣(LITALICO)

会社から評価を下したということですね。


海野(じげん)

自分からどうしたら役員になれるかと聞いたことがあった。その時は一蹴するような反応ではあったが、ではなぜそんな質問をしたか。やっぱり自分でサービスを一から立ち上げてきたという自負はあったが、名刺上はマネージャー。会社をやっていると自己紹介しつつも会社をやって(経営して)いない。それが悔しかった。

赤川(DeNA)

僕も初年度、1番売上あげていた頃給料あげてくださいって言って、ちゃんと実力も認められたから、あがった。

成田(クラウドワークス)

1歩踏み出す力は大事。ちゃんと表明すれば経営陣は覚えているし、相応の結果がついてこれば評価される。

赤川(DeNA)

ガンガン表明だけしていけって話でもないけどね。

中俣(LITALICO)

ただ、意思表明をする人は、回りがチャンスを与えやすくなる。

成田(クラウドワークス)

能力がない人が言うと戯れ言になるリスクでもあるけどね(笑)

海野(じげん)

いや、でもないからこそ言うのも大切。言ってさあどうするって考える方法もある!

赤川(DeNA)

確かに自分のキャリアも背伸びの連続(笑)重たいタスクを貰った時、できると宣言して、できないのは悔しいからいっぱい勉強するみたいな。

成田(クラウドワークス)

オーラって大事だよね(笑) 


話し戻して…

中俣(LITALICO)

で、一蹴されたのに、どうやって乗り越えたの?

海野(じげん)

でも結局は結果が出せたから。チームの力を最大化してチームで勝ち取れたのが大きいかな。

中俣(LITALICO)

赤川さんが執行役員にとなった時はどうですか?

赤川(DeNA)

韓国事業を作ったタイミング。無理やりなやり方ではあったが、必死になれば、なんとか外国人とコミュニケーションが取れた。いつも全線で全力でやりきっていたら、跳ね返ってきた。(Yahooモバゲーでのアセットが韓国モバゲーに行きた)『自分do or 自分die』自分がやるか自分が死ぬかで戦ったからこそ。


成田(クラウドワークス)

いざセールスチームを作るというタイミングで、自分がやるしかなかった。サービスとセールスで会社の基幹となる数字を作るほど、しっかり全力で効果をあげたら、すべて情報は自分に集まっているわけだから、より成果が出せた。上場して人が入ってきた時も、経理・人事他バックエンドをやらざるを得なかった。

中俣(LITALICO)

とは言え、なぜそのポジションは成田さんだったのか?

成田(クラウドワークス)

「東証一部に上場したらお前が社長をやれ」というくらい最初から期待値を持ってもらっていた。代表1人の考え方に囚われないという経営方針。

こんな僕でも辞めたくなった瞬間

赤川(DeNA)

入社して1年半で1回辞表を持っていったことがある。上司が本気でぶつかってきてくれていた時に、3年程で辞めて…という話をしてしまった。そしたら、上司に本気で怒られて、次の日辞表を持って行った。その時一晩寝れずに考えて、本当に全身全霊で仕事にぶつかり考えることの大切さ、楽しさが分かった。

海野(じげん)

辛いことは死ぬほどあったけど、それはある種当たり前で部活の練習と一緒だと思っている。『心が折れて折れて折れ続けて粉になれば、もう折れない(笑)』 それくらいチャレンジすれば良い。一時の感情に流されず、踏みとどまったから今がある。

ベンチャーに多い修羅場について

成田(クラウドワークス)

毎日辛いけど、その辛さを乗り越えられるくらいの熱量を持った場にいられるかが大事。

赤川(DeNA)

成長はすべてを癒やす!乗り越えられた時の踊り場はくっそ楽しい!!

中俣(LITALICO)

楽しい時を信じて辛さを乗り越えられるか。

海野(じげん)

神は成長の前に、辛さを置いた。という破壊と超回復の話を聞いた時は衝撃を受けた!

赤川(DeNA)

相応のエキサイティングを得たいなら、やっぱ辛いこともあるよね。

海野(じげん)

自分にとってエキサイティングできる、それを見つけられるかが大事。

赤川(DeNA)

そういう意味ではやっぱり成長の中には熱量がうまれるからベンチャーっていう選択肢は面白いと思う。

中俣(LITALICO)

どこに波がくるか見て、陸に張っとけていう話ですね。

質疑応答

Q. これから新卒として入る時にどういう心持ちを持っていたらいいか。
成田(クラウドワークス)

会社のビジョンや世界観を理解して、最高に実現できる人が力を持っている人が経営者になる”べき”だから、それが持てているなら大丈夫。

海野(じげん)

分かりやすく言うと、自分が社長ならどうやるかを常に考えること。

赤川(DeNA)

役員ってのは結果!自分が与えられた職務に対してどれだけ没頭して結果を出せるか。


Q. 喋るのが苦手…普段どんな工夫をしているか。
赤川(DeNA)

これからはただ話すのがうまいだけの人は淘汰される。それよりも良いプロダクトを作ること。エンジニアでもデザイナーでもプランナーでも、何かやりたい時に、自分のアウトプットを出せることが大事。

会場に一言メッセージ

成田(クラウドワークス)

自分が熱を持って熱狂できる何かを見つけられれば、人生の幸福度が変わる!魂込められる何かを見つけて下さい!

海野(じげん)

とは言え、夢を持てない人の方が多いとは思う。その瞬間のコトと向き合うことで見えてくることもある。点は繋がる!

赤川(DeNA)

若者が持っている感性で、世界が変わるフェアで幸福な時代。全力投球できれば本当に世界を変えられる時代!